趣味の色々

趣味などについて書いていく予定です。

あんステMoMについて

はじめに

 2018年12月28日~2019年2月15日に上演された『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Memory of Marionette~(通称:MoM)という舞台がありました。タイトルで分かるようにValkyrieがメインです。この舞台について書きたいと思います。

 

MoMがおすすめな人

①Valkyrieが好きな人

②以下のイベントストーリーを読んでいる人

・『追憶*マリオネットの糸の先』

・『挑戦!!願いの七夕祭』

・『演舞 天の川にかける思い』

 

 この舞台は上記の3つのストーリーを組み合わせ,Valkyrieを中心に一つの舞台にしたものです。バラバラなストーリーをつなぎ合わせているため,あんスタを全く知らない人にはついていくのが難しく,2.5次元の舞台は役者のファンが見に行く回数が多いと思うので,あまり良いとは言えない脚本に思いました。しかし既存ファンならば楽しめるでしょう。

 

役者陣について

 あくまで私の主観ではありますが,役者陣の差が顕著ですね。Valkyrieとそれ以外の出演者の差が目に見えて分かります。これは出番の話ではなく,言うならば経験値というものでしょうか。Valkyrieの強さを表現するためなのか,Valkyrieの二人の演技がずば抜けてうまいです。しかし他のキャストの演技が下手というわけではないです。ただ経験数が足りていないという人が多いですね。しっかり立つことができておらず軸がふらついている人や,発声があまくセリフが綺麗に聞き取れない人,動きがぎこちなく体が硬い人など,基礎的な部分ができていない人が多いです。舞台にまだ慣れていなかったのでしょう。場数を踏んだ今の彼らで同じ舞台をしたら全く違うものになるはずです。それくらい新人の割合が多い中で,舞台に慣れているValkyrieの二人という図のため,差がはっきりわかります。

 

私の思う「影片みか」がそこにいた

 他の方のMoMの感想でよく見かけるのが,斎宮宗の再現度の高さです。誰もが思う斎宮宗そのままを表現した山崎大輝さんは素晴らしいと思います。宗さんが好きな人も納得できるクオリティです。しかし影片みかについては評価が分かれているようです。これは影片みかというキャラクターの解釈の違いが大きいと思います。

 私が影片みかを好きなったのは,『演舞 天の川にかける思い』の影片みかのカード名を見たのがきっかけです。カード名を見るまでは,Valkyrieの良いパフォーマンスを引き出し吸収した英智くんが一番得をした人だと思っていました。しかし影片みかのカード名「成就の人形」で解釈がガラリと変わったのです。

 「成就の人形」の「人形」は影片みかのことです。つまり影片みかは七夕祭で何かを成し遂げ,願いを叶えたということです。では,影片みかの願いとは何でしょう。一度は否定された,Valkyrieならびに斎宮宗の素晴らしさを証明し,人々に認めさせることだと私は思います。それが正しければ七夕祭でその願いは叶っています。Valkyrieを倒し,夢ノ咲最強ユニットとして君臨していたfineよりも高度なパフォーマンスを見せつけ,誰が見てもValkyrieの方が上だと証明しました。つまり七夕祭で願いを叶え,勝者となったのは斎宮宗でも天祥院英智でもなく,影片みかだったのです。

 影片みかは一見,斎宮宗の言うことなすこと全てを肯定し尽くしているように見えます。「盲目の体現者」というレッスンスキル名のカードもあるぐらいです。しかしそもそも宗さんが再びアイドル活動をするようになったのは影片さんがいるからです。影片みかに導かれて,斎宮宗は復帰しました。内心では突っ込んでいたり,呆れていたりもしますが,笑顔で「流石お師さん!」と言い,影片みかは斎宮宗へ尽くすという方法で導いているのです。操っていると言っても良いでしょう。

 私の思う「影片みか」はそういう人です。そしてこの影片みか像は声優の大須賀さんの考えとは少し違うのだと思います。大須賀さんの演技は公式として提示されている影片みかです。公式とは違う時点で私の方が間違っているわけです。しかし舞台で影片さんを演じた猪野広樹さんの演技は私の思う影片みかでした。格好良くて恐ろしい,私の思う「影片みか」がそこにいました。私と同じような解釈の人はこの舞台が楽しめると思います。しかし影片みかを健気で可愛いと思っている人は戸惑うでしょう。

 

さいごに

 他の方のような感想を書くことができませんでしたが,私は私の思うValkyrieがそのまま舞台で表現されているMoMが大好きです。刺さる人にはぐっさり刺さって抜けない鋭利なナイフのような作品だと思います。Valkyrieが好きな人は是非一度見てください。